和上京鈴
【映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ】感想
※本編のネタバレを多少含みます。
ラストのほうずっと涙堪えてたのに、一番最後のナレーションの言葉で涙腺が崩壊しました。
すみっコぐらしの存在は知っていたものの、「ゆるくて可愛いキャラたちがすみっこを好んで生活してる」というざっくりとした知識しかなかった和上。
でもその映画が「大人も泣ける」と話題になり、最近最寄りの映画館でも上映し始めたので、ここぞとばかりに行ってきました。
登場人物は、寒がりなしろくまや、おそらくぺんぎんではない(きゅうり好きな)ぺんぎん、恥ずかしがりやなねこといった、どこか本来のイメージとは違った動物たち。デザインめっちゃ可愛い。
彼らははぐれ者で余り者で、すみっこで暮らすことに安心感を覚えています。
映画の最初のほうにナレでキャラクター紹介があるのですが、正直この時点で泣きそうになりました。ぼっちの私にはつらかった。
特に印象に残っているのが、とんかつとえびふらいのしっぽ。
お肉1%(鼻の部分らしい)、脂肪99%のとんかつの端っこと、硬いえびふらいのしっぽ。
食べてもらえなかった彼らは仲良しで、いつか食べてもらうことが夢なんだそう(この設定が本編でとても上手く活かされるシーンがあります。とてもお気に入り)。
そして気になった、もう一つの組み合わせ。
恐竜の生き残りであることを隠している(バレたら捕まってしまうから)とかげと、かたつむりのふりをして殻を被っているにせつむり。
ここも仲良し。
……なにこれ。
同じ境遇で、同じ悲しみや目標をもった弱いものたちが、肩を寄せ合っている。
この関係性に胸が締め付けられました。
他のキャラクターたちにもそれぞれ個性があり、関わりがあり、互いに助け合って行動していきます。
彼らの動き一つひとつに、優しさが滲み出ているのです。
絶対推しキャラができる。
お花屋さんでいつかブーケにしてもらいたいと願っているざっそうもたまらんかった。
そして短いですが内容について。おかしいな記事の半分がキャラについて語ってる。
深くまでネタバレはしません。
物語は、新キャラクターであるひよこ(?)が涙を流すところから始まります。
場面が変わり、すみっコたちのお気に入りの店「喫茶すみっコ」。
おばけがその地下室で一冊の飛び出す絵本を見つけ、すみっコたちは絵本の中に吸い込まれ……物語の登場人物になってしまいます。
そこで出会ったのが、自分が何者なのかわからず、どこから来たのかもわからないというひよこ。
すみっコたちは、ひとりぼっちの彼のおうちを一緒に探してあげることになり……。
というお話です。
キャラクターの台詞ですが、彼らの頭上に可愛いフォントでたまに書かれる程度で、声はついていません。
彼らに声がない分、表情や仕草、ナレーションで状況・感情がわかるようになっています。
そしてそれを後押しするのがBGM。
このBGMが素晴らしかったです。Amazon Prime Videoのキッズ向けファンタジードラマにありそうな感じの曲の雰囲気でした。思ったより壮大だった。サントラ欲しい。
効果音も細かく丁寧で、彼らの世界をさり気なく確実に支えています。
まとめ。
この映画が大人でも泣ける理由の一つに、「説得力」の要素があるのではないかと感じました。
言ってしまうと、ご都合主義の展開にならないのです。
だからこそ、悲しくて、優しくて、大人の心にも深く響いたのではないでしょうか。
隣の席のお姉さんがずっと号泣してて、私も最後の最後に泣いてしまったんですが、上映終了後も座席のあちらこちらからすすり泣きが……。
お子さんより大人のほうが涙していたことに妙に納得しながら、映画館を後にしたのでした。
感想は以上です。
いやほんと昔から感想文書くの苦手すぎてアレなんですが、とにかくおすすめです!!
伝われこの感動(の一部分でもいいから)!!
今年最後に素敵な映画を観られて、とても幸せでした。
制作者の皆様、ありがとうございました……!
……switchのゲーム、買おうかな。
和上